バンコク街中から電柱・電線・電話線が地上から無くなる日

バンコク街中の頭上は電線と電話線だらけ

バンコクのインフラ整備が不十分であることを何度も題材にしてきました。交通渋滞や洪水が頻繁にバンコクの街中で発生するだけでなく、電気の瞬断や瞬停が多いことも問題となっています。

バンコク都市部でも要注意!タイでは停電よりも瞬断が多い

都市開発計画の中で、増え続ける人口に対応した電気の供給網を整理できていなかったのか、街中ではスパゲティのように絡み合った電線や電話線を見ることができます。あまりにも多すぎるケーブルは、どのケーブルがどこの建物に続いているのか一目ではわからないほどです。

タイでも昔から、違法に電話線を分岐させて、電気を盗んでいる人がいるという都市伝説があります。たしかに電線を盗んでいたとしても、あまりの電線の数があるため、容易には電気を盗んでいても見つけられないのかと思いますよね。

バンコクで電柱を撤去する都市計画

2017年11月15日に政府関連から発表があり、バンコクのスクンビット通りから順次、電柱を撤去していくという計画が報告されました。すでにラマ4世通りの地下鉄サムヤーン駅の周辺は電柱のない、綺麗な街並みになっています。

バンコク都心のスクムビット通りで、電柱を撤去し、電線、電話線などを地中に埋設する工事を開始した。
工事を行うのはソイ・スクムビット1から71までの約6キロの区間で、電柱544本を撤去する。12月25日までに工事を完了する予定。
当局は2021年までに、都内の計214・6キロの区間で電線類を地中化する計画で、これまでに約45キロの区間で工事が終了した。
参照元)バンコクのスクムビット通りで電柱撤去開始、電線類地中化で – newsclip.be(リンク切れ)

この工事が順調に進めば、2021年までには綺麗な街並みのバンコクに変わるのでしょうね。ただ、道路工事の期間中は、当然ながら渋滞にも影響してくると思いますので、バンコク都内での移動には、車が使いづらいのかもしれません。

ヨーロッパに負けない美しい街並み

ヨーロッパに行ったことがある人なら知っていると思いますが、ヨーロッパには電柱や電線がないため、街の景観がとても美しいです。そのような光景になるように、バンコクもインフラ整備を進めて、近代的な街づくりを目指していくのかと思います。

けれど、タイの街中の電線や電話線の数の多さは尋常ではありません。本当に工事の予定期間内に完了させることはできるのでしょうか。私の考えでは、予定通りには完了しないと思います。

また、タイではよくある手抜き工事が実施された結果、いたるところで電気などの不具合が発生しないか心配でもあります。見た目は街中の電柱がなくなって綺麗になったとしても、いつでも問題なく使えなければならない電気などが、問題だらけになってしまうことを懸念します。

電気や電話線などは使えて当たり前のような感覚になっているため、もし工事が原因で使い物にならなくなったときは、たいへん生活が不便になるとは思います。

タイの街中の電線事情

バンコクに来られた方は、街中を歩く際には電線にも気をつけて歩いておく必要があります。時には、電話線が切れて歩道の上に垂れているなんてことも日常茶飯事です。恐いので避けて歩きますが、中には感電して怪我をする人もいるそうです。

当然ながら、感電死する事故もあるため、毎年ニュースになっています。ですが、現状では埋設工事のような大規模な工事で対策しなければ改善できないほど、対象地区や規模が大きくなっているのだと思います。

タイに旅行で訪問される方は、街中を歩くときは電線にも注意して欲しいと思います。まぁ、周りのタイ人たちは慣れたもので、何事もないかのように街中を歩いていますが。

バンコクの工事が上手く終えることを祈るのみ

最後にもう1つ懸念しているのは、電柱を撤去して、電話線と電線を地中に埋設するという方法です。確かに技術的には問題はないと思いますし、実績のある業者が工事を施工するとは思います。ですが、100% 信用できないのが、タイだからでしょうか。

バンコクでは洪水被害などで街中でも冠水します。その時の水は下水を通って排水されるのですが、埋設した電線に影響はないのか心配です。また、バンコクでは地盤沈下が起こっているので、電線や電話線を埋設することに問題はないのでしょうか。

工事完了後は、いつも至るところで地面を掘り返して、電話線や電線の問題解決を行っていそうなイメージができてしまいます。ですから是非、工事は上手く言って欲しいなと思うニュースでした。