海外ではビジネスチャンスが日本より多く潜在している

海外に進出するのは早い方が良い

日本だけでなく、多くの企業が自国以外の国でのビジネスを拡大するため、海外に進出するのが当たり前になっています。昨年2016年に帝国データバンクから報告されたレポートでは、ASEAN進出企業は、11,328社になるそうです。

タイでも当然ながら、未だに多くの企業が新会社を設立し、新たなビジネスチャンスを手にしようと進出してきています。帝国データバンクの調査では、ASEANでタイがトップの4,788社(構成比 30.4%)となっており、今後も増加することは間違いないでしょう。

海外でのビジネス拡大を計画した企業が未だに多くあることは、特にASEANで働く日本人にとってもビジネスチャンスが多く潜在していると考えられると言えます。

実際にタイで新たなビジネスを立ち上げて、成功するかどうかはわかりませんが、成功すれば大きな収益を得られることもあると思います。当然ながらビジネスなので、失敗することも考えられます。しかし、チャンスを手に入れたいと考えるなら、タイを含めたASEANの海外に飛び出すことを決意するのも決して間違ってはいないと思います。

ASEAN進出の日本企業は1万1,328社 – 帝国データバンク(2016/5/17)

なぜ海外ではビジネスチャンスが多いのか

これまで日本市場だけで十分な利益を得ることが出来ていた企業が、ビジネスのグローバル化と共に、中国などにおける製造業の脅威が増してきたことで、日本市場だけでは売上を維持することも困難な状況になってきています。そこで、既存ビジネスを通じた売上維持と共に、新たな成長事業を海外に求め、海外進出ということを進めてきています。

当然ながら、いまだ新興国では日本企業が市場に入り込めていないこともあり、市場を開拓することが出来れば売上に繋がることは言うまでもありません。というのも、新興国では日本で成功したビジネスモデルや産業、サービスが展開されていないため、市場に競争他社がいない/少ないため、競争することがまだ可能と考えられているからです。

当たり前の話ですが、同じことは誰もが考えているため、業界によっては激しい競争が繰り広げられています。例えばタイにおける携帯電話市場では、スマートフォンが普及される前までは、NOKIAが市場のシェアを握っていました。ところが、スマートフォンが安価に市場に出回ると共に、インターネットのインフラが整備され、アプリの充実化が進んだことで、NOKIAはタイ市場における敗者になってしまいました。

逆に Apple が iPhone ブランドを、Samsun がGalaxyブランドを市場で確立したことで、高価格帯の携帯電話市場は両社がシェアを握っています。そして、中価格帯においても、中国のOppoやVivo、Huawei、Xiaomi などが勢力を伸ばしてきています。

働く側にとってのビジネスチャンス

タイなどのASEANにおいて、多くの海外企業が進出していることは理解できます。ですが、ビジネスチャンスは企業にとってだけとは限りません。そこで雇用される人材にとっても大きなビジネスチャンスが待ち受けています。

タイでは日本人の最低賃金として、月給5万バーツ以上と言う規定が法律で定められています。また、コールセンターで働く場合などの例外では、月給3万バーツという低賃金が提示されます。

では、タイにおける人材市場での日本人の価値は同様に低いのでしょうか?もちろん答えは NO です。例えば、40歳でも業界での経験が長い方には、現地社長のポジションで求人されることもありますし、ポテンシャルを見込んで採用される方には駐在員候補としての採用や、現地法人責任者の候補としての採用などが多く出回っています。このような案件は、タイだけに限ったことではなく、ASEAN全体でいえることです。

なぜこのようなハイクラスの案件がタイ市場をはじめとするASEANで募集されるのかというと、答えは簡単で、人材を募集しても合致する応募者がいないことです。せっかく海外に進出した企業が、海外法人を設立し、これからビジネスを拡大させたいと考えていても、運営できる人材がいないということは致命的です。ですが、実際にそのような人材がいないため、企業も即戦力として活躍できる人材を求めています。

海外でより大きな責任権限を持つ仕事に取り組むこと

海外で働きたいという方にとって、特にASEANは現在そして今後も熱い人材市場であることは間違いありません。タイでは優秀なタイ人を雇うために、日本人以上の給与を提示して採用することもごく普通にあります。ましてや、日本人の経営者層になれる人材を求めている企業からの採用オファーは、その賃金や待遇においても、日本で稼ぐ賃金以上のものが得られることも十分にありえます。

もしあなたが、ある業界での経験や知識、人的ネットワークなどに長けているとお考えならば、海外での活躍を検討するのも間違いではないと思います。仮に英語が話せないということを気にしているのなら、あなたが社長になって、通訳を雇えばよいだけの話です。あなたが活躍する場は、自分自身で作れるのが新興国です。

最後に念のために言っておきますが、企業でビジネスマンとして働き、上を目指すなら、それなりのバックグラウンドとして経験や経歴が必要です。もし何も強みがないのであれば、自身のビジネスにおけるアイデアを駆使して起業するほかないと思います。