オフィスで朝の挨拶や帰宅時の挨拶をしないタイ人とは

朝や帰りの挨拶は当たり前なのか

多くの日本の職場では、朝出社したら社員同士で「おはようございます」、帰宅するときには「お先に失礼致します」などの挨拶を交わすことが日常的になっていると思います。タイでも同じで、朝出社時や帰宅時には社員同士で挨拶を交わします。

タイでは役職うんぬんよりも、年上や年下の年功序列の方がときに重要な意味をもつようです。そのため、年長者のタイ人が出社したときなどは、年下の社員たちが自分から挨拶するように心がけているようです。一方で、日本人のボスが出社しても、気づいていても気づいていないふりをするタイ人も多いです。

私の職場でも、出社時と帰宅時に挨拶をしないタイ人の方はたくさんいます。朝は朝礼を行うので、全員で挨拶する場があるため良いのですが、定時後は挨拶無しに返ってしまうので、気づいたときには帰宅しているということが多々あります。だから定時過ぎて、急なお願いをしようと思っても、いないことが多くて失敗したことが何度かあります。

挨拶しない人は日本にもいる

日本でも「自分から挨拶をする人」、「挨拶されれば挨拶を返す人」、「挨拶されても挨拶を返さない人」に別れるようで、必ずしも挨拶する人ばかりではないと思います。特にインターネットで検索してみると、挨拶しないことを問題として考えているトピックスも色々と見つかります。

日本でも挨拶しない人が問題となっているということは、タイ人で挨拶しない人がいるということも、ごく当たり前なのでしょう。

タイでも日系企業では、挨拶をしっかりしましょうと社内で呼びかけている会社もいるようです。挨拶はコミュニケーションを普段から円滑にする上でも、大切な基礎と考えられているのでしょう。

海外でも挨拶は結構おざなり

日本では社内の人と、朝の出社時などですれ違った場合には、あはようございますと挨拶をすることが多いと思います。相手が普段から良く知っている人だけでなく、よく知らない人だったとしても、すれ違った際には挨拶するのが礼儀としているのではないでしょうか。

私の友人に欧米系の方が多々いるのですが、一度挨拶の話をしたときに、彼らは「日本人は丁寧に挨拶するよね」という感想でした。彼ら曰くは、朝からわざわざ同僚の顔を見て、「Good morning」というようなことはあまりないとのことです。せいぜい挨拶するといっても、「Hi」や「Hello」という軽いものだそうです。

日本人は挨拶に対して、重く考えすぎなのでしょうか。欧米系の人も、職場では特に挨拶なしに仕事に取り組み、定時になれば特に何も言うことなく帰宅することもあるそうです。目の前の同僚に対して「See you tomorrow」程度の挨拶もしないことも多いそうです。個人主義的な考えが強いからでしょうか。

タイ人は気分屋が多いので面倒

日本人もそうですが、タイ人の方々にも気分屋が多いのが時に面倒に思います。機嫌が悪いときは、あからさまに他人に対して、私は今日は機嫌が悪いという態度を見せたりします。機嫌が良いか悪いかは、だいたい朝の挨拶でわかります。

機嫌の悪いときには、挨拶をこちらから声をかけても無視する始末。普段だったら、ちゃんと挨拶を返してくれるか、自分から挨拶してくれるのですが。朝から機嫌が悪いのは、それぞれ個人の状況などもあるので仕方ないですが、機嫌が悪いからと言って、周りにもそういう態度を見せるのは如何なのかと思います。

気分屋のタイ人の方々を見ていると、どうも稚拙に思えてしまい残念です。そういう人は、私の短い経験の中でですが、よく体調不良という理由で Sick Leave を取得する傾向が強いかなと思います。

日本人はお辞儀や手を振って挨拶

街中などで知り合いにあったときに、日本人なら無意識に手を振って挨拶していると思います。私が海外で同じ感覚で手を振って挨拶すると、皆から「なんでバイバイなの?」という質問を受けたことがあります。海外ではジェスチャー1つでも意味が異なってしまうので、海外では使い方によっては正しくないのですね。ということで、最近では街中で友人と出会っても、手を挙げる程度にジェスチャーはおさめるようにしています。

タイ人によく褒められるのは、お客さんなどを見送るときにはお辞儀する日本人の文化は素晴らしいとのことです。お客さんが車で帰られるときには、車が見えなくなるまでお辞儀しながら見送るので、そういう相手を尊重した態度はたいへんよいそうです。

たしかにタイ人の人たちは人を見送るときは、意外にあっさりしていますよね。相手がタクシーに乗った瞬間には背中を向けていますから...。