タイ警察による日常茶飯事の検問や取調べでのボディチェックとは

タイの警察官が大勢で取り調べにやってきた!

先日、家の近所にあるバイク・タクシー(略して、バイタク)の停留所で、バイクタクシーの運転手の皆さんと一緒に、仕事終わりにお酒を飲んでいました。

時間帯にすれば夜10時ぐらいだと思います。

皆でアホな話をしながらお酒を飲んでいたら、目の前に警察官たちが・・・。

警察官は3台のバイクにそれぞれ2人乗りでやってきたので、合計6人でした。

突然の出来事に唖然とすると一方で、何もヤマシイ事がないので唖然としていました。しかし、目の前に突然の招かれざる訪問者である警察官には嫌な感じと、不穏な雰囲気だけが流れました。

当然ながらお酒を飲んでいたので、気持ちも少し大きくなっていたのかもしれません。逆にお酒を飲んでいなかったら、ビビリまくりだったかも・・・。

私の周りには、バイクタクシーの運転手たちが10人でした。そのうち一緒にお酒を飲んでいたのは6人です。

警察官は正に映画のように「動くな!」という一言で私たち全員を硬直させました。

取調べは有無を言わさずボディチェック

訳もわからないまま、その場にいた全員が一列に道に並ばされ、順番にボディチェックを受けていきました。

服の上から隅々までタッチされ、挙句の果てにはズボンのチャックを下ろさせて、パンツの中に何もないことまでチェックされる始末です。やはり悪いことをしているような人はパンツの中に物を隠すのでしょうか。

全員のボディチェックの後は、我々がお酒を飲んでいた座席等をチェックしていたのですが、あまりにも雑なチェックでした。仮に何か変なものを隠し持っていたとしても、警察官たちはその何かを見逃しても仕方がないような探し方でしたが。

傍から見ていてあまりにも警察官たちのチェックが適当だったため、そんなチェックで何か見つかるのですか、と余計なアドバイスをするも、警察官たちは知らん顔でした。

警察の手入れは、通報による麻薬密売の調査

全ての取調べが終わった後に、ようやく警察官の1人から背景状況の説明がありました。一方で、説明をしてくれた警察以外の5人の警察官は、何もモノが出てこなかったことに不服なのか、仏頂面でした。

警察官たちの突然の訪問理由は、我々がいたバイタクの停留所が麻薬の売買所になっている、という近隣の住人から通報を受けたためだそうです。

バイタクの運転手の年長者が丁寧に、そんな人は働いていないことを丁寧に説明したので、状況証拠も得られなかった警察官たちは帰っていきました。

警察官たちからは、捜査にご協力ありがとうございました、などの言葉を受けることはなく、その場はまたもとの宴会場へともどるだけでした。タイ人のみんなは日常茶飯事なこととして、取り留めて気にもしていないようでしたが

でも、もし誰かが本当に麻薬でも持っていたらどうなっていたのか、と考えるとゾッとします。

タイの警察官たちも取調べや取締りはお仕事です

取調べが終わってから、バイタクの運転手の方々に過去の状況を聞いたところ、確かに麻薬を売買していた運転手も過去にはいたそうです。そのため、未だに濡れ衣を着せられたバイタクの運転手たちが、痛くもない腹を探られることが続いているそうです。

バイタクの運転手たちも過去の経緯もよくわかっているようですし、警察官に対して特に文句も言うことはありませんでした。

逆に私に対して、「ビビッたやろ!」と笑ってくるぐらいです。

確かにタイは大麻や麻薬が簡単に購入できる環境だと思います。一度、タクシーに乗ったときに、タクシーの運転手に冗談交じりで大麻は手に入るのか聞いてみたら、「No Problem」と言う返答が返ってきたこともあります。タイ人の友人たちが私にはたくさんいますが、大麻や麻薬などを使ってみたことがあるという人も案外いたりします。

海外に出てくると日本と違う環境で気分も高揚したりしてしまいますが、絶対に麻薬や大麻などに手を出すことはご法度です。逆に海外なので、気を引き締める必要があるぐらいですし。

また、変な勧誘や薬の売買に絡んでしまうと、後で痛い目をみることも考えられます。特に旅行者の方々は、くれぐれもご注意ください。一昔前は賄賂を警察官に渡せば、お咎め無しだったというような話も聞くかもしれませんが、最近の警察官は仕事を真面目にやっているため、賄賂を受けるような人も減っています。

それにしても、6人の警官が突然やってきて、ボディチェックされたら誰でもビビってしまうんではないのでしょうか?