就労未経験者でも海外では就職が容易
あなたが海外で就職したいと考えたとき、先ず最初に考えるのが、これまでの経験や経歴を活かしながら、自分の希望する職種や業種で働くことだと思います。
現実的に海外で働く場合、日本と同じように、海外の人材紹介会社に登録することで、自身の希望する企業を紹介してもらい、面接に応募することになります。
人材紹介会社に登録すれば、その求人案件の多さに驚くと思います。特に、東南アジアで働きたいと思った場合、色々な業種や職種に応募することが可能です。それほど人材採用時の条件設定が厳しくありません。
また、求人募集の案件によっては、就労未経験の方でも対象になる案件も多くあります。日本で就職活動が上手くいかなかった新卒の方や、派遣業務で数年働いてきた方でも応募することができます。
日本だと、新卒で就職できなかった場合や、派遣業務で長年働いてきた方は、簡単に正社員として採用されるのが困難なのは確かだと思います。
ですが、海外の企業では、新卒で採用されていなかったことや、派遣業務で働いていたことは関係ありません。正社員として就職するチャンスは非常に多くあります。
応募者の選考から採用に到る過程が簡素
多くの企業が日本人を募集しています。そして就職が内定することも容易であり、内定までに要する時間もたいへん短いと思います。
例えば、タイにある殆どの企業では、応募者に対して筆記試験を実施することがありません。また、複数回にわたる面接を実施するようなこともありません。そのため、採用されるまでの過程が本当に少なく、期間も短い場合が多いです。
なぜ、このような簡素な採用プロセスなのでしょうか?
- 採用を躊躇していると、他社に内定を出されてしまう
- 少しでも見込みのある人材なら、先ずは採用しておきたい
- 採用コストをかけられない
採用までの過程が早いというのは、上記のような理由が考えられます。つまり、それほど日本人の応募者が少ない、または採用条件を満たす人材がいない、というような背景があるためです。
仮に社内には優秀な人材が既にたくさん集まっており、常に多くの就職希望者が履歴書を送ってくるような会社なら、話は別だと思います。そのような会社では、採用を決めるまでに十分な時間をかけて、検討していると思います。
ですが、多くの企業では人材採用にかけるコスト等に余裕がないため、見切り発車のように新規社員を雇用するのが、現実となっています。
応募者に対する選考から採用までの過程が簡素と言いましたが、はっきり言えば貧弱、お粗末という企業が多くあります。
実力主義の海外就職事情
一方で、採用された側にも注意が必要となります。それは、正社員として雇用されるまでの試用期間があることです。
採用に到る過程が簡素であり、内定を得るまでは容易だとしても、正社員として雇用される訳ではありません。正社員として雇用されるには、試用期間において成果を出し、正社員になることを認められた上で、はじめて正社員としての契約を得ることが出来ます。
企業にもよりますが、入社してから3ヶ月から長くて6ヶ月の間は、試用期間として採用されます。この期間を企業は自由に延長することが可能であったり、また試用期間中あるいは試用期間終了後に解雇することも可能です。
つまり採用された側も、結果が残せなければ企業に正社員として雇用されないため、就職面接で内定を受けたからといって、安心してはいけません。
入社してから始まる試用期間に如何に自分は必要な人材であるかをアピールすることが求められます。それは人間関係であったり、業務への取り組み姿勢であったり、売上に貢献した成果など、色々とアピールする指標はあります。
余談ですが、試用期間中でも海外で働くには、外国人はビジネスビザとワークパーミットを取得する必要があります。試用期間中にこれらの許可証を発行しない企業は、はっきり言ってブラック企業です。気をつけてください。下手すれば違法就労で、国外強制退去の処分を受けてしまいます。
試用期間の理想と現実
企業としても、試用期間とはいえ、採用者にはビジネスビザやワークパーミットを支給せねばなりません。そのため、この証明書を取得するコストもかなりの費用がかかっています。また正規社員として採用した場合には、人材紹介会社に紹介費用を支払う必要もあります。
そのため、簡単に採用された場合でも、企業としては試用期間終了後に解雇するような判断は簡単には出来ません。できる限り正社員として残ってもらうことを希望するはずです。ですから試用期間は落とすための期間ではなく、企業としても正社員になってもらうために尽力する期間かと思います。
私の知り合いでも、試用期間中に定められた売上を達成しなければ、正社員として雇用されない条件で内定を得た人がたくさんいます。ですが、試用期間中に売上は達成できなかったのですが、結果として正社員として採用されています。現実は、そこまで厳しくないのかもしれません。もちろん役職や企業などによってケースバイケースです。
けれども試用期間で駄目そうな社員というのがわかった場合には、思い切って試用期間中でバッサリと切れるようなマネージメントが必要だと私は思います。
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