海外就職希望者は必読!海外で働く場合の雇用形態は3つの選択しかない

海外で働くために選べる方法は3つ

あなたが海外で正社員として働きたいと思ったとき、どのような雇用形態で働けると思いますか?

残念ながら正社員として自国以外の海外で働く場合には、我々は3つの選択肢から働く方法を選ばなければなりません。その方法とは次の3つです。

  • 起業して自身が会社のオーナーとして働く
  • 海外グループ会社や関連会社に出向し、駐在員として働く
  • 現地企業の採用面接を受けて、現地採用として働く

海外で働くためには、基本的にワークパーミット(労働許可証)を持たないと就労することは出来ません。ひょっとすると、必要の無い国や地域があるのかもしれませんが...。また海外で生活したいだけならば、金銭面での問題さえクリアすれば、就労する以外にも色々と方法はあります。たとえばワーキングホリデーを活用する方法なども1つです。しかし、正社員として就労しながら海外で生活する方法は上記3つに限られてしまいます。

今回は、3つの就労条件について、タイ現地での現実を紹介したいと思います。

1.現地での起業家として働く

海外の現地で自身が会社のオーナーとなり、会社を設立して起業する方法があります。当然ながら、自身が全てを取り仕切ることが出来るため、好きな方法で会社を運営することが出来ると思います。

しかしながら、最初に問題となるのは会社を設立・運営するための資金の準備です。会社を健全に経営するのであれば、会社の登記から始まり、人材の採用、会社の事業経費等の支払いが必要になるため、資金がなくなれば、たちまち経営が困難になってしまいます。

また、会社の登記を行わなければ、就労ビザも取得できないため、取得しないままでは不法就労になってしまいます。たしかに、バレない方法で就労することも可能ですが、ビジネスを拡大する上で、会社の登記は必須だと思います。

原則的にタイで企業する場合には、資本金 200万 THB(約600万円)と株主3人を準備する必要があります。登記が認められた後に、就労ビザ(あるいは投資ビザ)を取得すると供に、労働許可証(ワークパーミット)を申請する必要があります。

また、会社を設立してもビジネスを成功させる必要があるため、上手くビジネスが軌道にのらない場合はたいへんしんどいと思います。

2.グループ会社や関連企業へ出向し、駐在員として働く

日本で雇用されている方が海外の支社等へ出向するケースがあります。このようなケースで海外で働いている人は、一般的に駐在員と言われます。

日系企業の場合では、駐在員としての任期は約3~5年というケースが多いと思います。もちろん最初から任期が決まっていることは少なく、滞在期間は流動的に決まることもあり、私の知り合いは10年以上もタイで駐在員として働いています。

駐在員としての責務を終えた後には、日本に帰国する場合や、更に他国に異動することもあったりします。

海外で働く場合は、この駐在員が一番待遇が良いと思います。というのも、駐在員になると、日本で受けていた給与に加えて、現地での就業に対する手当てが色々と得られるからです。

駐在の手当てとしては、国外就労手当て(ハードシップ手当てなど)や、運転手付きの車を会社に用意してもらえること、高級マンションの賃貸費用を会社に負担してもらえることなど、色々な手当てが多くあります。

待遇面では、次に述べる現地採用とは一般的に雲泥の差があります。海外で働くなら、絶対に駐在員待遇で就労できることが望ましいです。

3.現地企業で現地採用として働く

3つ目の雇用形態としては、現地企業に直接雇用される現地採用です。

よくある採用までの流れとしては、海外現地の人材紹介会社に登録し、求人募集している現地企業の紹介を受け、面接やテストに合格すれば就労開始となります。

当然ながら、就労する国によっては、上述の駐在員とは待遇面で雲泥の差が生じてしまいます。特にタイでは、日本人の最低賃金が 5 万バーツ/月という条件です。この条件に、現地待遇の保険やインセンティブが付きますが、年収300万円以下という現地採用者は多くいると思います。

収入面では低いということはありますが、食費や家賃などが日本よりも安価に済ませることができたりするため、贅沢さえしなければ金銭面で苦労することは少ないかもしれません。

一方で、治安の悪い国や求職者の少ない国では、求人募集しても採用が困難なため、高待遇の条件を出していると思います。例えば現地採用でも、運転手付きの車が会社から支給されるなど、その国よって手当てが大きく異なります。

当然ながら、現地採用者でも高待遇の方も多くいますので、一概に現地採用に夢はないとは言い切れません。ケースバイケースです。

先ずは日本で就労経験と実績を積み重ねる

私としては、就労経験も殆どないまま海外に飛び出すのは賛成しません。先ずは日本で就職し、自分の希望する業界での就労経験を積み、自分自身のキャリアアップに繋がる実績や成果を出すことです。

特に日本で新卒採用として働き始める一番のメリットは、日本の多くの企業では新入社員に対して研修を実施するためです。日本では大きな企業でも、タイでは企業規模が小さいため、現地採用として働く場合に研修などは受けられないことが殆どです。そのため、即戦力として期待できない方は、高待遇の採用条件で雇用されることはありません。

海外で働きたいと考えたときは、自分の将来設計を考えた上で行動した方が、失敗を少なくすることが出来ると思います。