残業なしで定時帰宅するために職場を変える3つの取り組みとは

仕事における残業の必要性

残業と言うのは、定時までにの業務時間だけでは期日までに完了させることが困難な仕事を、期日に間に合わせるようにするための業務時間と言えます。残業自体を否定するつもりはありませんし、ときには残業をすることで業務が上手くまわるような場面があると思います。

ですが、慢性化した残業、毎日終わらない業務が常習化した状況は、チームや会社としての組織が上手く機能していないことを示すアラートです。

当然ながらサービス残業などはもってのほかです。サービス残業を強いる会社は、労働基準監督署の調査が入ればいいのに、といつも思います。この話は置いておいて、今回は如何に残業をなくし、定時帰宅できる職場環境を整えるかについて紹介します。

基本的に慢性的な残業が発生しないようにするためには、管理職の手腕が問われます。管理職であるマネジャーや経営層の方々が普段から目を光らせ、残業が発生する前に手を打つのが管理職としての仕事です。

管理職が残業をなくす以外に術なし

過去に大学院に在籍していたとき、教授を含めた多くのプロジェクトメンバーと共に研究に取り組んでいたことがありました。

ある日のことですが、私はその日に予定があったため18時ころに研究室を出ようとしました。その時に、教授に呼び止められました。

教授「他の皆が遅くまで頑張っているのに、一番の若手の君が最初に帰宅するのは感心できませんなぁ。」

私は返す言葉もなく、ただ申し訳ございませんと言い、なんとかその場を取り繕い、研究室を後にすることはできました。今思えば、研究室内のパワハラ(パワーハラスメント)です。

また就職してからも、社長から22時や23時などにメールが送られてくることがあり、それにすぐ返信しなければ、翌日に呼び出され、叱責を受けるようなこともありました。

これらの経験から、管理職がどのような考えを持っているかで、職場の仕事に対する考え方が決まると理解しました。

管理職として残業をなくす取り組み

管理職として残業を減らす、そして最終的にはなくことが大切です。そのためにも、以下のような方法を実行することで、職場の状況を改善させていけると思います。

1.職場の残業状況を先ずは把握

管理職として、先ずは社内で残業が起こっているのか現状を確認し、状況を把握する必要があります。組織全体の平均した状況だけで無く、各社員の状況まで把握することが肝心です。

簡単な方法として、毎日の出勤時間と退勤時間を記録することです。単に勤怠管理としての目的だけでなく、残業時間を定量的に確認するために利用できます。

残業が特定の人に偏っていないか、休日出勤が多く発生していないかなど、確認する指標を設定して評価することができます。

2.チームメンバーと情報共有

管理職として、部下の仕事の進捗状況を把握することは重要です。そのためにも定期的な打ち合わせを、1対1で行うことも有効だと思います。

1対1で業務について話し合うときに、残業の状況についても共有しておく必要があります。残業が多く発生しているなら、その理由を確認しておき、すぐに改善できる状況でないのなら早めに手を打つ必要があります。

部下によっては、責任感が強く、自分自身で仕事のタスクを最後までやり遂げたいと思っているいる人もいます。ですが、仕事が個人に依存するような環境は、会社組織として業務に取り組めていないため、全員で協力してタスクに取り組むような考えた方についても相互理解することも大切だと思います。

3.チームミーティングで情報共有

部下たちを全員集め、チームミーティングを定期的に開催する場合、議題の1つとして残業状況について話し合うことも必要です。

先ずは1対1の情報共有で見つけた現状の課題をリストアップしておき、それをチームで共有し、どのような対策が取れるかを会議で討議するべきです。

会議をするからには、結論を出して現状を改善するための取り組みを明確にする必要があります。例えば、課題には色々な要因がありますが、一般的には以下のような取り組みが考えられると思います。

  • 各タスクを担当する人員配置を見直す
  • 人員が不足している場合は補強する
  • 業務のタスクには優先度をつけて取り組む
  • 不必要に開催される会議をなくす

現状を把握して改善案を考えることは確かに面倒に感じるかもしれませんので、つい残業を放置してしまいがちです。ですが、残業は最終手段です。先ずは、残業以外で改善できる方法を習慣化できれば、少しずつ部下たちも残業改善に意識が向くと思います。

残業によって体調不良になると本末転倒

残業が常習化することで、各スタッフの体調不良に繋がることが一番良くないと思います。そのためには、管理職は部下の体調面も気にかける上で、残業をなくす取り組みが必須です。体調管理は個人だけの問題ではなく、会社での業務の負担にも依存することは理解できると思います。

実際の職場では、残業をなくすことで管理職としての評価が上がることは少ないかもしれません。そのため、多くの管理職の方は残業をなくすことに関して、関心を示さないとは思います。ですが、生産性の高い職場を作る基礎として、残業の無い組織作りを目指していると、自ずと生産性の高い職場に生まれ変わると思います。

ただ、残業をなくして定時に帰れるとしても、毎日遅くまで飲んだくれていると意味ないですよね...。