サービス残業は論外!脱社畜の第一歩は残業を減らすこと

日本人は長時間労働を美徳と考える

日本では、長時間労働を美徳とする悪しき考え方が未だに多く残っていると思いますが、皆さんの会社は如何でしょうか?この悪しき考え方が浸透しているため、サービス残業という労働基準に違反するような習慣がまかり通るのだと思います。

しかしながら就労していると、残業という業務時間外の労働が生じてしまうことは往々にしてあります。では、どのような理由で残業することになるのかといえば、以下のような理由などが考えられます。

  • 業務量が多いため、定時では仕事を終わらせることができないため
  • 収入を増やすために、残業を行うことで時間外手当を得るため
  • 上司や同僚が終業時間後も帰らないため、自分だけ帰るのが気が引けるため
  • 上司から終業時間直後に帰宅すると、叱責されるため

残業はどうしても必要になることがあるので否定はしませんし、残業する理由が前向きな成果に繋がることなら良いとは思います。しかし、残業せずに帰宅しても業務成果に影響しない場合には、堂々と残業なんかはせずに帰宅すべきです。そして、通常なら残業は必要ないような業務の仕組み作りを進めることも大事です。

残業自体を減らすたの効果的な方法

では、不要な残業を減らしていくためにどのようなことをすればよいでしょうか?それは、会社あるいは部門での残業自体を減らすために、何が残業に繋がっているのか原因を見つけ、改善していくことが求められると思います。私がこれまでに業務を無駄に長くする原因について思い当たる2つの事例を紹介します。

1.人的リソース不足を解消すること

これまでに経験した中で一番多かったのは、対応すべき業務の量に対して十分な人的リソースが足りていない場合です。

これは新しく人を採用するか、他部門から人を異動してもらうかなど、マンパワーを増やす以外に解決する方法はありません。

管理職は各スタッフの業務量を把握することで、仕事が特定の人に偏らないようにすることも必要ですし、誰かが休んだときに業務が止まることの無いように、業務を部門あるいはチーム全体で回せるような組織体制を整えておくことが必要です。

2.無駄な会議を減らすこと

業務の中で会議は重要なこともありますが、無駄な会議が開かれている場合には、率先して会議内容を見直す必要があります。

  • あらかじめ時間が定まっていない会議
  • 会議の目的(決定すべき議題)が明確でない会議
  • 発言しない人も参加する会議
  • メールで情報共有すれば完了するような会議

会議自体を否定しませんが、無駄な会議が会社で頻繁に開催されているようでしたら、それは残業に繋がる無駄な時間です。特に会議を主催する人は、効率よく短時間で議題について結論付けられるように取り仕切る必要があります。事前にアジェンダを会議参加者に連絡し、会議中に議事録はまとめ、今後の課題は会議の中で明確にする必要があります。

海外でも残業を良しとする日本人が多い

海外で働く日本人の多くは、日本で就労経験を積んだ人が殆どです。そのため、日本の良いビジネス習慣をタイでも上手く活用できている人が多いと思います。例えば、ミスをなくすための業務手順なんかは得意とするところだと思います。

一方で、悪しき日本企業の風習、遅くまで働くことを良しとする日本人が多いのは事実です。タイでは駐在員であろうが、現地採用の日本人であろうが関係ありません。そのような長時間労働を良しする方々は、残業せずに定時に帰宅するような社員たちを「努力が足りない」などと評価しているのが事実です。成果を出しているのに、結果として評価が低くなるような環境はたいへん残念だと思いますし、働く側もモチベーションが上がらないと思います。

もし自身の成果とは違うところで評価されてしまうことに不満を持っているのであれば、私は成果主義の会社に転職することも1つの視野に入れたほうが良いと考えます。成果を頑張りで評価するような企業では、評価基準を明確にすることなく、上司などの主観的な判断で物事が決まってしまいます。そのような企業で就労を続けても、将来的な成長は見込めないと思います。

海外では非日系企業での就労がお勧め

タイで日本人を募集している企業の割合は、圧倒的に日系企業が多いのは事実です。そのため、就職先の候補としては、殆どが日系企業になると思います。ですが、もしあなたが非日系企業で働けそうなチャンスがあるのでしたら、日系企業ではなく非日系企業で働くことも検討しては如何でしょうか?

タイの非日系企業での文化は、ほぼ欧米化された制度が採用されているので、効率や成果重視で評価されることが殆どです。それぞれの会社にそれぞれの良し悪しがあるとは思いますが、自身の将来を考えるなら非日系企業で成果を出していくこともチャンスに繋がるといえます。チャンスを物にすれば、より大きな責任を持てる役職や役割を与えられることや、給与等の待遇改善を自ら掴める機会が大きいからです。

最後に、残業が必要な場合というのは突発的なトラブル処理等などの時に実施すべきです。残業することで、早期に問題を収束できるような場合と考えられるなら、残業の意味は大いにあると言えます。でも残業するなら、ちゃんと時間外手当がもらえることは言うまでもありません。