社内で嫌われる「評論家」と揶揄される人にならないこと

社内でみんなに嫌われる評論家

みなさんは「評論家」と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか?

私が「評論家」と考えた ときに思いつくのは、宮崎哲弥氏です。最初に彼を知ったのは「たかじんのそこまで言って委員会」という関西の番組でした(現在の番組名は、そこまで言って 委員会NP)。彼の様々な事柄に対する知識については感服いたしますし、これこそが評論家なのかと舌を巻きます。

今回のトピックの対象は、宮崎氏のような知識が豊富なアドバイザーのような評論家についてではなく、社内では好意的に思われていない、むしろ嫌われている「評論家」と呼ばれる人のことです。

だいたいどこの会社にでも必ずいる評論家。上手く彼/彼女らを利用すれば役に立つこともあるのかもしれませんが、基本的には業務を進める上では役に立たず、むしろ邪魔な存在になります

社内にいる評論家と呼ばれる人とは?

会社の中で、「XXさんは、評論家だなぁ」というようなことを聞いたことはあるでしょうか?この評論家とは、正に博識で色々な知恵を授けてくれるような頼りになる存在ではなく、使い物にならない人という意味合いが込められています。

私なりの言葉で表現すれば、評論家とは「当事者に対して横から口出しするだけで、自分では何もしない人」のことを言っていると思います。

当然ながらネガティブな表現です。評論家の人は、相手を上から評価し、バカにしているような態度を見せてきます。

社内において仕事が出来るのかといえば、まったく役に立たず、むしろ仕事で邪魔な存在になります。

会社内の評論家に分類される人の特徴

評論家と言われる人は、おおよそ以下のような方たちではないでしょうか。あなたの普段の行動が以下のような状況に当てはまっていたら要注意です。どの行動も相手にとってはネガティブなことであり、相手からけして感謝や評価されることはありません。

  • 自分では何もしない
  • 代替案を出さない
  • 人の意見に反対だけする
  • どことなく(あるいは明らかに?)見下している
  • 経験論ばかりを口にする
  • 常識という言葉を盾にする
  • 新しいチャレンジに否定的

なぜ評論家の立ち位置になっているのか

社内で評論家の立ち位置になっている人は、次のような事を知らないうちに考えているからでしょうか。

  • 自分の発言に責任を持ちたくないため
  • 問題が起こった時、自分の逃げ道を作っておくため
  • 他人の評価を下げて、自分の方が優れていると示すため

どの理由も大変にネガティブです。逆に、自分は評論家とは絶対に言われたくありませんし、社内でも決して評論家のような行動は起こさないように気をつけたいと思います。

例えば、業務において問題になることを事前に想定するための否定論は大事かもしれませんが、後になって、「だから俺はあの時に・・・・と言ったのに」と逃げるような人は、好ましく思われることはありません。また、相手の意見を否定だけして、代替案を提示できないのも無責任ですよね。

私の会社にいた評論家の事例

では具体的な例として、私の職場にいた評論家から頂いた発言を紹介します。

  1. このままで大丈夫なの(← 理由や代替案なし)
  2. この案件を当社が受けるのは危険じゃないの?(← 何が危険なのか不明)
  3. 客先に突っ込まれたらどうする?(← 何が心配か不明)
  4. このようなことが必要になるのでは?(← 後は他人任せ)
  5. 対策案はあなたが考えなさい(← ノープランなのね...)

残念なのは、他人の発言や行動に文句を言うだけで、問題のポイントを整理し、次のアクションまで導く提案が出来ないことです。

評論家の会社内における評価

評論家の人は会社において職場やプロジェクトの雰囲気を悪くするだけで、一見不要な人のように思いますが、経営層から信頼を得ている人もいたりするのが不思議です。

例えば社内評論家と呼ばれる人が管理するチームや部署の業績がよければ、おのずと社内における評論家の方の評価自体も高くなり、経営層からも期待されるのかもしれません。これは日本の大企業にはありがちなことかもしれません。

社内評論家は問題点に対して反論ばかりでも、逆に部下などが対策を立てて実行し、無事に問題を解決した場合などは、チームや部署の成果となります。そうなれば評論家と揶揄される人でも、評論家の方は上司から高評価を得られるのかと思います。

だから優秀な部下に仕事を任せておき、自分は評論家としての役割を担っておけば、自然に社内での評価は上昇する、という美味しい構図が出来上がる可能性もあるのかもしれません。

ただし、あなたが社内での評価がどうであれ、評論家と呼ばれるような人になりたくないのであれば、先ずはこれまでの自分の仕事における姿勢を振り返ってみることが大切なのかもしれません。

また業務やプロジェクトにおいて、もし悪い状況になりそうだとわかれば、出来るだけ早い段階で自分から動いて手助けすることや、改善策を一緒に練りあげ実行すること、他に助けを求めることなど、自らが動ける存在になるほうが良いと思います。