タイで就職面接をクリアする条件の1つは接待ゴルフが出来ること

ゴルフは顧客の関係構築に重要なツール

顧客との関係をより親密にするためには、ビジネスにおいて顧客との信頼関係を築き上げることです。例えば、顧客の依頼に対して顧客が要求する以上の結果で応えること、急な納期短縮依頼に応えることなど、地道に積み重ねが大事かと思います。

ビジネスにおいて顧客の満足度が上がることで、顧客からの信頼は得られます。一方で、ビジネス上でのロジカルな判断基準だけでなく、顧客も人ですので、アナログな手法を用いてより良い関係を構築することも重要な手段です。

アナログな手法と言えば接待です。タイでは接待を頻繁に行う会社は非常に多いと思います。特定の顧客との関係を強めるために接待は行われますが、接待の内容は基本的に2つです。

  1. ゴルフを一緒にプレイする
  2. 会食する

特にタイでは、日本よりも安くゴルフ場でプレーすることが出来るので、接待によく使われています。当然ながら、かなり質の高いゴルフ場から、安かろう悪かろうなゴルフ場まで様々です。いずれにしても、タイに滞在している日本人の方はゴルフ好きが多いと思いますので、休日にお客さんを誘ってゴルフ接待を行う企業がとても多いと思います。

最近では、タイ人の方もゴルフをプレーする方が増えており、私も誘われたりすることもあります。タイ人にゴルフが広がった要因は、タイガーウッズの功績でしょうか?

履歴書内の趣味に記載する内容はゴルフ

タイでゴルフを接待に使う企業が多いため、求人募集をする企業の中には、採用面接で「ゴルフは出来ますか?」と質問することもあるそうです。私は経験したことありませんが、友人はゴルフ接待が出来ることが採用条件の1つと言われたそうです。

日本から来た駐在員であろうが、タイで現地採用された方だとしても、必要に応じてゴルフ接待が出来る方がベターです。そのため、ゴルフができることが強みとまではいかなくとも、アピールできるのは1つのポイントだと思います。

本投稿記事のタイトルでは、「就職面接をクリアする条件の1つ」と大げさに言いすぎてはいますが、求人している会社にとってはゴルフが出来ることが重要なポイントになるかもしれません。

某人材紹介会社で登録した際に「ゴルフはプレイしますか?」、と聞かれたことがあります。私は「プレイしません」と回答しました。ですが、人材紹介会社の方は「もしゴルフでの接待が必要だったら、プレイしますよね?」と、あたかも私にゴルフをやらせたい、またはプレイする気はあることをアピールしろと暗に促していました。

ゴルフを取るか、アルコールを取るか

業界によっては、接待頻度が異常に高い会社もあります。私の経験では、商社の方々は頻繁に接待しているように感じました。実際に商社の方から何度も繰り返し誘われたこともありましたが、その度に適当な理由をつけて断っていたのですが、その会社の方が言うには「御社のために予算をとっているので、接待できない場合には、上司から評価をさげられる」と仰っていました

通常の接待であれば、平日は会食、休日はゴルフということになります。出来るビジネスマンの方なら接待を上手く利用し、顧客との関係を築き上げると供に、仕事の受注に繋げていくのかもしれません。

しかしながら、ほぼ毎日のように会食が続き、週末はゴルフになると体力的に絶対に持たないと思います。長生きしたいなら、ゴルフか会食のどちらかに絞ったほうがよいと思います。

私はゴルフは接待だろうが絶対にやりません。基本的に暑い中、日焼けしながらプレイするゴルフが好きになれないだけなので、プレイしてみると意外に嵌ったりするかもしれませんが。

ですが、顧客との会食は頻繁に行きます。行くと言っても、多くて週に2回程度ですが。私は顧客を会食に招待するのが好きなので、特に良い顧客とは頻繁に行っています。一方で、自身が誘われる会食は苦手なので、殆ど行きません。誘われた会食だと遠慮して、ガブガブとお酒を飲みにくいからです...。

タイ現地中小企業の社長のゴルフの頻度

私の知り合いにタイ現地企業の社長がいます。製造業として事業運営している中小企業なのですが、なかなかタイでは知名度の高い企業です。そんな会社の社長である方の趣味は、まさにゴルフとの事。

彼のスケジュールを聞いてみると、平日の仕事が終わった後は予定がなければ、先ず間違いなく打ちっぱなしのゴルフ練習場に足を運ぶそうです。彼にとってゴルフの練習はエクササイズだそうで、軽く汗をかいてから家路につくそうです。

そして週末になると、大手企業のゴルフコンペに参加して、コースを周るそうです。当然ながら、毎週コンペに参加しているそうです。一応コンペと言っていますが、仕事関係の大手企業が毎週ゴルフ場を予約しているので、行けば必ずプレーできるようになっているとのこと。

彼曰く、ゴルフがプレーできれば他に何もいらないとのこと。この前、その方のオフィスに行ったとき、社長室でゴルフのスイング練習をしていました...。彼は自分でも半分病気みたいなものを言っていますが、たしかに嵌るとすごいですね。

日系企業との取引で信頼関係は重要だが

ところで海外において、せっかく築き上げてきた顧客との信頼関係が、あっという間に消えてしまう場合があります。それは、良好な関係を持っていた顧客のキーパーソンが、日本に帰任される場合です。私の重要顧客企業のキーパーソンで何人も帰任された方がおられます。

日系企業のキーパーソン、言い換えると決裁権限を持つポジションの方が人事異動で別の方に代わってしまうと、新しく就任された方との関係構築を、また1から始めなければいけません。新任の方が日本から赴任されたばかりですと、これまでのビジネスの経緯なども理解して頂く必要があるため、なおさら大変です。

海外の日系企業子会社は、駐在員の数を出来る限り減らしていき、現地法人は極力現地ローカル社員でビジネスが回せるような Localization を進めていくほうが、長期的な会社の成長として私は良いと考えています。

でも、仕事が出来ない駐在員が帰任されるという情報が入ったときは、ホッとします。